銀魂百五十三話Bパート
最近、金魂ばっかの短いのだったので、今回はちょっと長めの物を、なかなか文字を打つのも時間がかかります。
折を見て、オリジナルも書こうかと、頭の中に概要はできているのですが、まだ詳細まで落とせていません。
まだまだ書くに当たって不明点が多いので、少しずつ覚えていければと。
うーん難しい。
寝る子は育つ ○かぶき町(夜) 空は満月 ○万事屋ぎんちゃんの家 誰もいない玄関 電灯が消された部屋の中、時計の音だ け聞こえる。 時計が二時を告げる。 定春、押入れの下で眠っている。 その上で、神楽が目をつぶっている。 神楽目を見開くその目にはクマがある。 神楽「眠れないアル」 神楽、掛け布団を蹴り上げる 神楽「全然、眠れないアル」 神楽上半身起き上がる 神楽「毛ほども、眠くないアル」 神楽見開いた目のアップ 神楽「寝よう、寝ようと思うほど、頭が冴え ていくネ。全然眠くないアル」 ○ T『寝る子は育つ』 ○銀時の寝室(夜) 銀時、いびきをたて、眠っている。 ふすまを叩く音。 それに気づかず眠り続ける銀時。 再度ふすまを叩く音。 それにも気づかず眠り続ける銀時。 ひつこく何度も叩かれるふすま。 銀時、薄目で目覚める。 ふすまがそっと開かれる。 そこには目を見開いた神楽が立ってい る。 銀時「何?」 神楽「眠れないアル」 銀時「あっそ、夜更かしも程々にな」 銀時、再度眠りに入る。 銀時「明日仕事あんだから」 強く叩かれるふすま。 銀時「なんだよ?」 神楽「眠れないアル」 銀時「それ、さっき聞いた。眠くなければ、 眠くなるまで寝なきゃいいだろ。うるせい なー」 銀時、再度眠りに入る。 ふすまが叩かれる。 銀時「頼むから寝かせてくれよ。明日仕事 あるつってんだ・・・」 神楽、銀時の布団の上でのけぞり回る。 神楽「眠れないアル」 銀時「(被せ気味で)おい!何してんだて めぇ」 神楽「全然眠れないアリュー。全く、まんじ りとも」 銀時「知らねーよ。嫌がらせしてんじゃねー よ!」 神楽、壁にぶつかる。 クルッと回り、銀さんの方を向き 神楽「寝かせろよ。私を」 銀時「あっ?」 神楽「お前の持てる力、全てで私を眠らせて みろよ」 銀時、白目の怒り顔で 銀時「勝手に寝ろよ!それが人にものを頼む 態度か!」 銀時、布団に入る。 銀時「ったく、付き合ってられっかよ」 神楽、銀時の布団に近づく。 神楽「その布団寝やすそうアルな。代われ よ」 銀時「あんっ!」 神楽「あたしがそれで寝るから、お前は押入 れで寝ろ」 銀時「いちゃもんつけてんじゃねーよ。布団 なんてどれも同じだろーよ!あんな狭いと ころで寝られるか!」 銀時、神楽のいる反対寝返る。 神楽「いいからどけ!」 神楽、銀時の布団を持ち上げほおり出 す。 銀時「ぬわっ!」 銀時、追い出された反動で吹っ飛ぶ。 神楽、銀時の布団に入り目をつぶる。 神楽「あーなんか寝られる気がするネ」 銀時、布団から出され部屋の隅で横に なっている。 神楽「これだったら、いける気がする」 銀時「永遠に眠り続けろ。クソガキ」 銀時、新たに布団を敷き始める。 銀時「ったくよ。なんだってんだ。せっかく 寝てたのによ。俺冷っこい布団ダメなんだ よ」 銀時、新たに引いた布団入り目をつぶ る。 神楽、目を見開く。 神楽「眠れないアル」 銀時「結局同じかよ!」 神楽「やっぱし全然ダメアル、全然眠くなら ないネ。枕がおっさん臭くて、全然眠れな くなってきたアル」 銀時「オメェが代われって言ってきたんだろ うが!」 神楽「そっちの布団寝やすそうアルな。代わ れよこっちと」 銀時「キリねぇっつうの!」 神楽「なんか全然眠れないから、どうやった ら眠れるか、いろいろ考えていたアル。そ したら段々、今までどうやって寝てたか、 わからなくなってきたアル。寝方忘れてし まったアル。どうやったら眠れるアル。ど うやったら眠り中に入っていけるアル?」 銀時「とりあえず、黙れ!そして目をつぶっ てじっとしてろ!いつの間にか寝てるか ら」 神楽「だって銀ちゃん、よくよく考えるア ル。寝るって一体何あるか?目をつぶって も結局私達まぶたつぶっているだけで、眼 球は中でゴロゴロしているアル。真っ暗だ けど結局それは、まぶたの裏側見てるだけ で、眠っているわけじゃないアル。この証 拠に昼間日向たで目をとじると真っ赤ア ル。眼球どうすれば眠れるアルか?まっす ぐまぶたの裏見ていればいいアルか?それ とも上の方見てればいいアルか?どうすれ ばがんきゅ・・・」 銀時、うなされるように起き上がる。 銀時「やめろよ!こっちまで眠れなくなって きたろーが!どうしてくれんだよ!意識し てたら俺もワケわかんなくなったじゃねー か!上のほうだっけ?下のほうだっけ?眼 球の置き場が分かんねーよ!」 神楽「あと寝る時って、息、口でするんだっ け?鼻でするんだっけ?口から吸って、鼻 から出すんだっけ?鼻から吸って、口から だっけ?」 銀時「やめろ!」 神楽「手って、組んだほうがいいんだっけ? 横に置くんだっけ?布団から出すんだっ け?しまうんだっけ?枕の位置ってどのへ んだっけ?仰向けだっけ?うつ伏せだっ け?」 銀時「やめろ!」 神楽「人ってどこから生まれて、どこに行く んだっけ?宇宙の向こう側ってどんなにな ってるんだっけ?アニメどうして儲からな いんだっけ?」 銀時「やめろよ!うわーーーー眠れねー」 銀時、目を見開く。 銀時「もう全然眠れる気がしねー。眠るのっ てこんなに難しかったっけ?俺たちこんな に高度なこと毎日やってたっけ?」 神楽「眠るってなんだっけ?」 銀時「うるさい!そんな難しいこと考えて眠 れるわけ無いだろ!どんだけ不器用なんだ よ!高倉健でももう少しうまくやるわ!」 銀時、布団に入る。 神楽「どんどん、頭が冴えていくアル。どう したらいいネ。このままじゃ私一生眠れな いね」 銀時、ジャスタウェイの目覚まし時計 を見ながら 銀時「かんべんしてくれよ。明日仕事だって 言ってんだろ。もう夜中の二時半だぞ。明 日七時起きだ。もう四時間半しか眠れねー よ。ナポレオンでも寝起き愚痴ってくる よ。吾輩の辞書には、睡眠三時間って書い てあるけど、空気読めとか言ってくるよ」 神楽「どうすればいいネ。先に寝ないでよ。 銀ちゃん」 銀時「とりあえず、そのぐちゃぐちゃ考える のやめろ。頭をつかうな。あのな、そもそ も睡眠なんてな、意識して取るもんじゃね ーんだよ。」 ◯銀時の回想 百姓たちのにこやかな笑顔、その手に いっぱいの野菜が 銀時の声「人間規則正しく生活してりゃ、夜 には自然に眠れるもんなんだ。一日汗水た らして、一生懸命働いて、心地良い疲れと 共に眠る。これが正しい睡眠と言うものな んだよ」 ◯元の銀時の寝室(夜) 神楽「そうか。日がない一日中ゴロゴロして たのに眠たくなるわけないネ」 銀時「そうだろ。お前がおかしいのは眠り方 なんかじゃなくて、眠る前の生活の方なん だよ」 神楽「お前に言われたくないネ」 銀時「わかったら、さっさと町内ぐるっと回 ってこい。お前に足りないのは適度な疲れ だ」 神楽、起き上がる。 神楽「わかったアル。ちょっとひとっ走り行 ってくるネ。」 神楽、ふすまを開けながら 神楽「銀ちゃん、先に寝たらだめだよ。ちゃ んと起きててね」 神楽、部屋を出ていく。 × × × ジャスタウェイ目覚ましは三時十五分 を指している。 銀時、眠っている。 神楽「銀ちゃん」 銀時、起きない。 神楽「銀ちゃんってば」 神楽、顔赤くなるゼイゼイ息をしてい る 神楽「はぁはぁはぁ」 神楽「全然眠れないアル。はぁはぁはぁ」 銀時、半目で神楽を見る。 神楽「走ってきたの、いいけど、はぁはぁ、 今度熱くて、眠れないアル。はぁ、ゴホゴ ホッ」 銀時「誰がそんなに虫の息になるまで走って こいって言ったよ!眠れるわけねーだろ! そんなベタベタの体で」 神楽「できるだけ、疲れた方がすぐ眠れると 思って町内五十周してきたアル。眠るどこ ろか、すべての細胞が活性化されているの 感じる」 銀時「感じるじゃねーよ!脳細胞は著しく死 滅していってるだろ!散々体動かして、急 に眠るなんて、できるわけねーだろ!一旦 風呂でも入って汗流してさっぱりしてこい よ!俺の布団もベタベタになっちまうだろ が!」 神楽「いやアル、あたしにそんな暇ないね。 一刻もはやく眠らなければいけないネ」 神楽、布団に潜り込む。 神楽の腹の音が鳴りまくる。 銀時「どんだけ忙しいやつなんだよ!眠りた いっつったり、腹減ったって言ったり、羨 ましいよ!楽しそうですね。いっぱいやり たいことがあって」 神楽、腹の音が響く。 神楽「お腹じゃないもん、屁だもん」 銀時「屁でも、腹でも、どっちでもいいか ら、ちょっと静かにしてくれない?どんだ けなってんだよ!」 神楽のお腹は鳴り止まない。 銀時「うるさくて眠れやしない」 銀時、立ち上がる。 銀時「分かった。じゃー俺が飯炊いとってや るから、その間に風呂入って来いや」 神楽「飯!」 銀時「飯食ったあとには、誰でも眠くなるだ ろ、本当は体によくねーが、背に腹は変え られんこのままじゃ、俺も眠れねーしな」 銀時、台所に向かう。 神楽「あぁ!銀ちゃーーん」 銀時「くさっ、寄るな!早く入ってこい!」 神楽「うん、ありがと銀ちゃん」 × × × ジャスタウェイ目覚ましは三時五十五 分を指している。 銀時、眠っている。 神楽「(相撲取り風)ぎんちゃんぬわぁ」 神楽「ぎんちゃーーんてばーー」 銀時、目を覚まし、神楽を見る、目を 見開く。 神楽「(苦しそうに)うっふうっふうっふ」 神楽の顔がパンパンに膨れている。 神楽「ヒーヒーフー」 銀時「何してる?」 神楽「ヒーヒーフー」 神楽、お腹がパンパンに膨れている。 神楽「全然眠れないアル。ヒーヒーフー、風 呂入ったのに、ヒーヒーフー、寝苦しくて 全然ダメアル、ヒーヒーフー」 銀時「誰が、腹式呼吸するまで、食べてこい って言ったよ!眠れるわけねーだろ!そん な腹で!」 神楽、膨れたお腹を抱え。 神楽「だって、いっぱいご飯炊いてあったか ら」 銀時、青筋立てている。 銀時「明日の朝のぶんも入ってたんだよ!何 俺の分食べてんだ!このクソガキ!」 神楽、ふすまに手をかけ開ける。 神楽「ダメアル、苦しくて寝返りも打てない ネ。もう一回シャイプアップランしてくる アル。ランだけに」 銀時「誰がうまいこと言えって言ったよ」 神楽、部屋を出る。 銀時「やめろよ!また振り出しに戻るだろ が!」 銀時「あーあ、もうわかった。お前明日仕事 休め。俺を新八だけで行ってくるから、だ から無理して寝なくていいから、頼むから 俺を寝させてくれ」 神楽「イヤアル!夜更かしは美容の大敵ネ!」 銀時、驚愕の顔。 銀時「そんなことしてる奴に、美容云々言わ れたくねーよ!」 ジャスタウェイ目覚まし時計は四時不 五分を指している。 銀時「おい、頼むよ。もう四時だよ。明日七 時起きだよ。三時間ってナポレオンもお母 さんに八つ当たりしまくりだよ!もう味噌 汁の具にケチつけてくるよ。吾輩の辞書に 茄子はないって絡んで来るよ!」 神楽「はぁー」 神楽「分かったアル。もう騒がないヨ。銀ち ゃんにはもう迷惑かけないネ。ご飯食べさ せてくれたし] 銀時「う、うん」 神楽「でも、あんまり静かだと、いろいろ考 えちゃうから、ラジオとかつけといていい アルか?」 銀時「音小さめならな」 神楽、ラジカセを部屋に置き、スイッ チを入れる。 ラジオDJ「ヤングナイト・トレイン」 ラジオDJ「ということで早速行きましょう か」 ラジオDJ「こないだ十二指腸結石が治った ばかりのDJジュンジローがお送りする。 三分で泣ける話」 ラジオDJ「ヤングナイト・トレイン」 ラジオDJ「ということで早速行きましょう か」 ラジオDJ「DJジュンジローがお送りする三 分で泣ける話、最初のお便り紹介します」 ラジオDJ「ラジオネームトムさんのお話で す。」 T『ごめんねジェリー』 ラジオDJ「ごめんねジェリー」 ◯(回想)女の子の家 女の子、父、母はいる。 ラジオDJ「私の初めて友達ができたのは、 忘れもしない十年前の夏でした」 女の子N「引っ込み思案で、いつもぽつんと 一人で遊んでいた私を気遣い、父が連れて きてくれた友達。それがジェリーだった」 父から、子犬が渡される。 女の子N「私とジェリーはいつも一緒、どこ へ行くにも一緒、何をするにも一緒、まる で本当の友達のようだった」 女の子N「いろんなゲームを教えた」 ジェリーが尻尾を振り女の子を見てる。 女の子「待て!」 ジェリーがおすわりする。 女の子、餌を与える。 女の子N「ジェリーの十八番は待て、どんな ごちそうを前にしても一度待てといえば、 いつまでも待っていた」 ジェリーが学校の友達にかわがられて いる。 女の子N「ジェリー以外に友達なんていらな い。当時そんなことを思っていた私だった が」 女の子N「そんな思いとは裏腹に、ジェリー に興味を持った子どもたちが、私の周りに 増えはじめ、いつの間にか私にはジェリー 以外の友達が沢山できていた」 部屋から沢山の友達と外に行こうとす る女の子をジェリーも追いかけていた。 女の子「待て!」 ジェリーは玄関前で立ち止まる。 女の子N「それから、私の興味がジェリーか ら他に移るのに、そう時間はかからなかっ た」 女の子N「以前のように、私を一緒に遊びに 行きたがるジェリー。ワンワンと吠えるジ ェリー、そんな時は彼の十八番が役に立っ た。私はジェリーに一言”待て”ジェリー いつも私が帰ってくるまで、そこで待って いた。一歩も動かず。ただじっと私の帰り をずっと待っていた」 ジェリー、玄関前ですっと待っている。 × × × タンスなどに差し押さえの札が張られ ている。 女の子N「そんな折、父の店が倒産し、裕福 だった私の家は没落、私たちは借金取りに 終われ、着の身着のままに逃げ出すはめに なった」 家族とジェリーが街なかをさまよう。 女の子N「自分たちもままならない状況の中 真っ先に切り捨てるべき対象は、子供私に も理解できた」 空き地に女の子とジェリーと二人きり。 女の子N「自分の運命を察したのか、ジェリ ーは手足がちぎれんばかりに、追いすがっ てきた」 女の子が逃げるように早歩きで歩くそ の後をジェリーがつけてくる。 ジェリー「くーーーん」 女の子「待て」 女の子N「私は、いつもの一言を冷徹に浴び せた」 女の子が立ち去る。ジェリーはその場 を動かない。 女の子N「”待て”私は一度も振り返ること 無く、ジェリーの前を去った」 × × × 女の子N「それから数ヶ月、私の足はあの場 所へと向かっていた。既に遠く街に引っ越 していた私だったが、どうしてもジェリー のことが頭から、離れなかった」 女の子は早足で向かう。 女の子N「ジェリーならきっと大丈夫。きっ と誰かが拾ってくれているはず、今思えば、 私は早く安心したかったのだ。私に罪は無 いことを、ジェリーが生きてる姿を見るこ とで、それを早く確認したかったのだ」 女の子、驚き表情。 女の子N「ジェリーは誰かのものにも、亡骸 にもなっていなかった。ジェリーはいつも の様にそこで待っていた」 やせ細ったジェリーが寝ている。 女の子N「一歩も動かず、ただじっと私の帰 りを待っていた」 後ろから老人が近寄る。 老人「ひどいもんじゃろぉ。しばらく前にそ こに捨てられておってのぉ、親切な人が連 れて行こうとしたり、餌をやろうとした り、いろいろしとったんだが、こやつどう いうわけか、頑としてここから一歩も動か なっくな。そのうち誰も相手にしなくなっ ってしもうた」 女の子、怯えてる。 老人「まさか、主人が戻ってくるとでも思っ て待っておったのかのう。いずれにしても 哀れな話じゃ」 やせ細ったジェリーが寝ている。 女の子がジェリーに手を差し伸べ、ジ ェリーの頭をなでる。 女の子N「そっと手を伸ばし、頭をなでると、 かすかに開いたうつろの目で、私を見る」 ジェリーの尻尾がわずかに動く。 女の子N「ジェリーは僅かに尻尾を振り素振 りを見せると、それっきり動かなくなった」 女の子「ウワァァァン」 老人「お嬢ちゃん、そうか、あんたがこいつ のご主人だったのか」 女の子「ジェリーは私が帰ってくるのを待っ ていたのね。あの時からずっと・・ずっと ぉ」 女の子「ジェリー、あなたになんて謝ればい いの?何度謝ればいいの?あなたは私に沢 山の物をくれた。一人ぼっちの私の寂しさ を忘れさせてくれた。世界を広げてくれ た。初めての友達になってくれた。なの に、私は、私はあなたに、大切な友達にな んてことを・・」 女の子、ジェリーを抱きながら泣く。 女の子「(泣き声)」 老人「詫びることなど無いさ。こやつはあん たをずっと待っていた。そしてあんたはこ こへきた。それ以上に何がいる?最後に主 に会えてこやつも幸せだったじゃろう」 女の子「そんなことない!きっと恨んでいる わ!だってジェリーを死なせたのは、他で もないこの私だもの!」 老人「ジェリーは死んでなどおらん。ちゃん と生きとるよ」 女の子「どこに!どこにいるっていうのよ!」 老人「それはもちろん」 ジェリーの亡骸を見る。 老人「お前の後ろにだ!」 老人がいきなり化物に変身する。 女の子「きゃーーー」 ◯元の銀時の寝室(夜) 銀時、神楽がいる。 銀時「あああーーー」 銀時、驚き叩き起きる。 銀時、ラジカセを蹴り壁にぶつかり壊 れる。 銀時「はぁはぁ」 銀時「なんじゃこりゃ、なんつう話だ!いい 話が最終的に怪談になってんだよ!どこが 泣ける話なんだよ!泣き叫ぶ話じゃねー か!眠れるわけねーだろ。こんなイカれた 話聞きながら、今頃局にバンバン苦情の電 話かかってるよ。あーびっくりした」 銀時ビビりながら平静を装う。 銀時「やー別にビビってねーけど、おい神 楽!ラジオももうなしだ。聞いてらん ね・・」 神楽、よだれ垂らして眠っている。 神楽「ぐぅーー」 銀時「あっあれ、寝たんだ」 銀時、寝ている神楽を見下ろす。 銀時「そっそうか、ようやく寝やがったか。 はた迷惑なヤローだ。やー良かった良かっ た。これで心置きなく眠れるってもんだ よ」 銀時、布団に入る。 銀時「じゃ、俺も寝ようかな」 神楽「ぐぅーー」 神楽の寝息だけ部屋に響いている。 老人の声「お前の後ろにだ!」 銀時飛び起きて構える 銀時「なっなーんてね、へ、そんなささすが に俺もあんなめちゃめちゃな怪談じゃびび んねーよ。ちょっとびっくりしたけど、あ んなもんギャグだよ。ホラーをギャグは紙 一重だからね。今回は全然・・」 銀時の後ろに化物影が。 老人の声「お前の後ろにだ!」 銀時、勢い良く後ろを振り返るが誰も いない。 銀時「やっやべーなー、睡眠不足でなんか、 幻聴が、おいなんか今度は俺が眠れなくな ってきたぁ」 銀時、自分の布団を神楽の寝ている布 団の隣にずらす。 ジャスタウェイ目覚まし時計は四時五 十分前を指している。 神楽は熟睡、銀時は目をつぶっている 銀時神楽の寝ている方を向き 銀時「ゴホッゴホッ、あっごめん神楽起こし ちゃったら、ちょっと風邪気味みたいで」 それでもおきない神楽の耳元まで近づ き 銀時「ゴホッゴホッ、ウォーーー」 神楽、目覚めず。 銀時「神楽ちゃーーん。起きてんだろホント は、さっきまであんなお目目パッチリだっ たろうが。冗談きついぜ。ほんとにもう。 ウフフ。アハハハ。」 銀時、立ち上がるが、神楽起きず。 銀時「神楽ちゃーーん。ねぇ聞いてる?起き てるよね?起きてんだよね?」 神楽、起きず。 銀時、ぶちきれる。 銀時「起きろ!てめぇふざけんざねーぞ!俺 がオメェを寝かすために、どれだけしてや っと思ってんだ!用がすんだらポイ捨て か!コノヤローお前!ちょっとくらいおし ゃべりに付き合ってくれてもいいだろう が!小便くらい付き合ってくれてもいいだ ろうが!コノヤロー!また狸寝入り決め込 むつもりか?叩き起こしてやる!」 銀時、神楽にボコボコにされる。 銀時「うがぁー」 銀時「げぼぉー」 銀時「よーし、その調子だぁ。もっとこいお らぁ。死ぬ気で来い!殴るなら気絶させる くらい殴れ!つーかお願い。気絶させてく れ。誰かぁ俺を眠らせてくれぇ!」
銀魂 27 (ジャンプコミックスDIGITAL) | ||||
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